リカレント教育とは?言葉の意味や重要性・リスキリングやよく似た言葉との違いを徹底解説!人材教育なら講演サーチ
リカレント教育とは、就職後であっても個人のスキル向上を図るために学び直すことです。
今回は、リカレント教育とは何か、その意味や企業が取り組む重要性を、リスキリングとの違いも含めて解説します。
今回はリカレント教育について、詳しく解説します。
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リカレント教育とは?言葉の意味や重要性・リスキリングやよく似た言葉との違いを徹底解説!人材教育なら講演サーチ
目次
- リカレント教育とは?言葉の意味や重要性・リスキリングやよく似た言葉との違いを徹底解説!人材教育なら講演サーチ
- リカレント教育とは
- 厚生労働省・内閣府によるリカレント教育の定義
- リカレント教育の歴史と発展
- リカレント教育が注目される背景
- 人生100年時代の到来とその影響
- 終身雇用制の変化と年功序列の影響
- 急速な技術革新と社会の変化
- リカレント教育と他の学習形態との違い
- リカレント教育とリスキリングの違い
- リカレント教育と生涯学習の違い
- リカレント教育のメリットとデメリット
- メリット1:個人の専門性向上と希少性の増加
- メリット2:企業における生産性向上と競争力強化
- デメリット1:費用負担と効果の不確実性
- リカレント教育を成功させるポイント
- 個人に合った教育プログラムを選ぶ
- 教育環境を整備する
- キャリアコンサルティングを活用する
- まとめ
リカレント教育とは
そもそも「リカレント(recurrent)」とは、「繰り返す」「循環する」といった意味を持つ言葉です。
「リカレント教育」とは、社会人が必要に応じて教育機関に入り直し、新しい知識を得る過程を繰り返すことを指します。日本では必ずしも教育機関に入るわけではありません。個人が仕事をしながら、業務に役立つスキルや専門的知識を得るための学習もリカレント教育に含まれ、「学び直し」とも呼ばれます。
厚生労働省・内閣府によるリカレント教育の定義
日本では、厚生労働省及び内閣府がリカレント教育の導入を推進しています。
厚生労働省はリカレント教育を「学校教育からいったん離れたあとも、それぞれのタイミングで学び直し、仕事で求められる能力を磨き続けていくことがますます重要になっています。このための社会人の学びをリカレント教育と呼んでおり~」と明記しています。
内閣府が運営する政府広報オンラインにおいては「リカレント教育とは、学校教育からいったん離れて社会に出た後も、それぞれの人の必要なタイミングで再び教育を受け、仕事と教育を繰り返すこと」と定義しています。
リカレント教育の歴史と発展
リカレント教育は、1970年代からヨーロッパを中心に広がり始め、その概念はスウェーデンの経済学者ゴスタ・レーンが生み出しました。
言葉の起源は、1969年5月にベルサイユで開かれた第6回ヨーロッパ文部大臣会議までさかのぼります。ここで、スウェーデンの文部大臣であったパルメ氏のスピーチで初めて使われたといわれています。
日本では1990年代からリカレント教育が注目されるようになりました。その背景には、労働人口の減少やIT技術の革新、新型コロナウイルス感染症拡大などの時代変化があります。個人がリカレント教育に取り組むと、スキルアップに伴って企業の競争力強化が期待できるでしょう。そのため、企業や政府主導でのリカレント教育が近年になって推進されているのです。
このように、リカレント教育は個人の成長だけでなく、社会全体の発展に寄与する重要な教育戦略です。個人が自己実現を図り、社会のなかで活躍するために、リカレント教育を活用することが鍵となります。
リカレント教育が注目される背景
現代社会では、長寿命化や経済環境の変動、テクノロジーの進化が著しく、これらの変化に対応する手段の一つとしてリカレント教育が重要視されています。
リカレント教育が注目される背景を詳しく解説します。
人生100年時代の到来とその影響
「人生100年時代」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
学校を卒業したら会社勤めするという従来の生き方から、個人の希望に合わせた自由な生き方が選べる現代では、自ら学びスキルアップを目指す姿勢が重要です。
キャリアの多様化が進むなかで、異なる職種への転職や新たなスキルの習得が、個人の生活の質を大きく左右するでしょう。そのため、長い人生を充実させるためにリカレント教育が注目されています。
終身雇用制の変化と年功序列の影響
かつての日本は終身雇用制や年功序列が主流でした。しかし、近年のグローバル化や市場の変動により、より柔軟な働き方が認められ始めています。
例えば、新型コロナウイルス感染症拡大による非接触型の働き方として「リモートワーク」や「在宅勤務」を導入する企業が増加しました。
スキルや経験があれば、それを活かしてフリーランスとして活躍できます。かつての日本よりも起業のハードルが下がるいま、起業家やインフルエンサーとしての働き方もありますよね。
個人が自らのキャリア・ライフプランの実現のために、必要に応じて新しいスキルを学ぶために役立つのがリカレント教育です。リカレント教育は、時代の変化に対応する手段としても、自己実現の手段としても注目されています。
急速な技術革新と社会の変化
デジタル技術の発展により、新たな職業が生まれる一方で、既存の職業がなくなる可能性が高まっています。
例えば、AIやロボット技術の進化は多くの製造業務を自動化できるといわれています。、業務自動化伴い、システムや各種機械を操作するといった新たなスキルが求められるようになりました。
リカレント教育では、新しい技術や最新知識に触れられるチャンスとなるでしょう。そのため、リカレント教育を通じて、新しい技術や方法を学ぶことが、個人や企業にとって重要な意味を持ちます。
リカレント教育は単なるスキルアップの手段ではなく、個人が社会の変化に適応し、充実した職業生活を送るための手段として位置付けられているのです。個人のライフステージに合わせた学びが、これからの社会を支える基盤となるため、企業がその学び直しを後押しすることが求められています。
リカレント教育と他の学習形態との違い
リカレント教育は、時代変化に対応するために特に注目されている手段の一つですが、似た概念であるリスキリングや生涯学習、専門教育とはどのように異なるのでしょうか。
リカレント教育とリスキリングの違い
リカレント教育とリスキリングは混同されやすい言葉ですが、両者には明確な違いがあります。
リカレント教育とは、個人が一生涯にわたって学び続けることを意味し、キャリアを通じてさまざまなスキルや知識を更新し続けることです。
個人が主体となるリカレント教育と対照的に、リスキリングは企業が主体となって取り組むものです。リスキリングによって、企業が従業員に新しい知識やスキルを習得してもらい、配置転換や業務内容の変化に対応できるように教育できます。
リカレント教育と生涯学習の違い
生涯学習はその名の通り、生涯にわたって学び続けることを意味します。
リカレント教育で学ぶ内容は、仕事で役立つ内容に絞られますが、生涯学習は個人の興味や趣味の内容が中心となる点が大きな違いです。
リカレント教育のメリットとデメリット
リカレント教育への注目が集まるとともに気になるのが、リカレント教育に取り組むことでどのような変化を得られるかですよね。
せっかくコストをかけてリカレント教育を推進するなら、あらかじめ導入のメリットとデメリットを押さえておきましょう。特徴を知っておくとより効果的に活用できるようになるでしょう。
ここでは、リカレント教育のメリットとデメリットを解説します。
メリット1:個人の専門性向上と希少性の増加
リカレント教育を実施する利点の一つは、従業員個人の専門性を向上させられる点です。
適切なタイミングで常に最新の技術や手法を学べる環境を整えると、従業員の価値を高められます。
例えば、IT分野で働く人が新しいプログラミング言語を学ぶと、より多様なプロジェクトに取り組む資格を得ることが可能になります。
メリット2:企業における生産性向上と競争力強化
企業から従業員へのリカレント教育の機会提供は、組織全体の生産性を向上させ、市場での競争力を強化する効果があります。教育を受けた従業員は新しいスキルを職場に持ち込み、作業効率の改善やイノベーションの推進に貢献できるようになるでしょう。
例えば、最新のデータ分析技術を習得した従業員が、より効果的なマーケティング戦略を開発できる場合、直接的な売上増加につながる可能性があります。
デメリット1:費用負担と効果の不確実性
リカレント教育にはいくつかのデメリットが存在します。特に顕著なのは、費用負担がある点です。
特に私立の教育機関や高価な訓練プログラムでは、受講料が高額になることがあり、すべての従業員や個人がこれを負担できるわけではありません。
さらに、教育の効果が直ちに表れるとは限らず、投資した時間や資金に対して即時のリターンが得られない場合があります。また、技術の進歩が非常に早い分野では、学んだ知識がすぐに陳腐化する可能性があるので注意が必要です。最新情報をキャッチするために継続的な学びが求められる性質上、長期的な取り組みが前提となります。
しかし、費用がかかるからと諦めるのは早いかもしれません。
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リカレント教育を成功させるポイント
リカレント教育を企業が導入するとき、導入を成功に導くためにいくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。
ここでは、リカレント教育を効果的に行うための具体的な方法を解説します。
個人に合った教育プログラムを選ぶ
リカレント教育を成功させるためには、まず従業員個人の希望やキャリアプランに合った講座を選んでもらうことが重要です。興味やキャリア目標に基づいて選ぶことで、学習へのモチベーションが維持しやすくなりますよ。
例えば、将来的にマネジメントのポジションを目指す人は、リーダーシップやチームマネジメントに関する学び直しを選ぶと良いでしょう。
オンライン講座や対面式のワークショップなど、学習スタイルはさまざまなので、無理なく学び続けられる学習形式を選ぶことも重要です。
教育環境を整備する
長期的に学習を継続するには、適切な学習環境の整備が欠かせません。自宅で学習する場合は、静かで集中できるスペースを設けることが望ましいです。また、学習に必要な資料やツールに簡単にアクセスできる環境整備も大切です。
多くの教育機関やオンラインプラットフォームでは、学習者をサポートするためのチュートリアルやカウンセリングサービスを提供しているため、これらを積極的に利用しながら、従業員の学びを後押ししましょう。
キャリアコンサルティングを活用する
リカレント教育の効果を最大化するには、キャリアコンサルティングの活用が有効です。プロのキャリアコンサルタントは、個々の職業経験やスキル、興味に基づいて最適な学習計画を提案してくれるでしょう。これにより、時間や労力を無駄にすることなく、目的に応じた教育を受けることが可能になります。
一人ひとりのキャリアプランや希望に沿った学習計画を立てておくことで、従業員満足度のアップや、人材開発の推進が実現できます。企業は自社の成長を見据えた、従業員への適切なサポートを行いましょう。
まとめ
リカレント教育は、変わりゆく世界で競争力を保つための重要な手段です。適切な教育プログラム選びと学習環境の整備、キャリアコンサルティングの活用などが成功の鍵となります。個人が主体だからと、組織が何のサポートもせずにいると、ライフワークバランスが保てず従業員満足度が低下する可能性があります。
人材育成のトレンドは日々変化しているため、各世代の考え方やニーズを常に把握するのは難しいかもしれません。自社で調査するのではなく、外部のプロに依頼すると新たな発見が得られるはずです。
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