
講師特別インタビューvol.4【メダリスト・安藤美希子氏】
講演サーチが厳選した講師への特別インタビュー。
講師特別インタビューvol.4はメダリストの安藤美希子さんにお話を伺いました。
東京五輪 ⼥⼦ウエイトリフティング59kg級で銅メダルを獲得した安藤美希⼦さん。その輝かしい実績の裏には、幾度もの挑戦と指導者たちとの温かい絆がありました。
オリンピックという大舞台に立つまでの道のりは平坦なものではありません。師に支えられ、試行錯誤しながら己を磨き続けた安藤さんの言葉は、きっと多くの方の心に希望を残してくれるでしょう。
講演サーチスタッフが、安藤さんの幼少期からオリンピックに続くまでのエピソードや、⽀えてくれた恩師たちへの思いを深掘りします。
INTERVIEWEE

千葉県ウエイトリフティング協会所属アスリート
ウエイトリフティング選手
オリンピアン/c
アスリート/コーチ
オリンピックメダリストに至る道 – 安藤美紀子選手インタビュー
偶然が導いた運命の出会い

3歳から器械体操を始めた安藤美紀子さん。小学校3年生で選手コースに進み、中学では陸上部に所属。四種競技で県大会3位という好成績を収めました。高校進学時、体育教師を目指すことを決意し、母親との学校見学を経て埼玉栄高校に進学します。
「保健体育課は部活動が必須だったんです。私だけが部活が決まっていないレアな存在でした。」
安藤さんは当時を振り返ります。
入学後、空手・フェンシング・ウエイトリフティングの勧誘を受けた安藤さん。最後に訪れたウエイトリフティング部で、シドニーオリンピック女子代表監督を務めた加藤先生と出会います。
初めての体験時は、ただの棒一つを頭上まで上げただけで大盛り上がり。バックスクワットでは80キロまでできてしまいました。
「その数字は普通ではなかったらしく、『すぐに全国に行ける』と熱烈な勧誘を受けました。入部して欲しいという意図もあったかもしれませんね(笑)」
笑顔で語る安藤さんの声は、当時の盛り上がりようを感じさせるほど楽しげに弾んでいました。
恩師との絆

加藤先生との出会いは安藤さんの人生を大きく変えました。高校3年生から大学4年間まで、計7年間の指導を受けます。
「高校1年生で全国優勝したとき、特例で特待生にしていただきました。奨学金を借りることがなくなり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。」
ロンドンオリンピック選考に漏れた際も、加藤先生は安藤さんを励まし続けました。泣きながら『連れていってやれなくてごめんな』と謝る加藤先生の姿をみて、「この先生のもとで教われて幸せだ」と感じたと安藤さんは語ります。
東京オリンピックでメダルを獲得した際も、加藤先生に会いに行きメダルを見せると「本当に良かった」と涙を流してくれたといいます。
「シドニーからパリまで6大会連続で、加藤先生の教え子がオリンピックに出場しています。そのうち2大会でメダルを獲得。そんな偉大な指導者と出会えたことが、私の人生でとても幸せなことだったと思います。」
韓国での挑戦

大学3年生のとき、安藤さんは韓国の元代表コーチ、キム先生と出会います。北京オリンピックで金メダル1人、銀メダル2人、銅メダル1人を指導した実績を持つ指導者です。
キム先生の指導スタイルは、筋肉的な部分に焦点を当て『ここの部分をこう動かしなさい』『ここに力を入れないと上がらない』というアプローチでした。直接体に触れて指導するスタイルで、「今まで経験したことのない斬新な方法」だったと当時の驚きを振り返ります。
リオオリンピックの前、キム先生が日本を離れることになり、安藤さんは自ら韓国での練習を決意します。
「リオでは日本新記録で5位という結果を出せました。試合後、キム先生に電話すると『次はメダルだから』と言われて、その瞬間に『韓国に住んで練習します』と伝えました。」
3年間、安藤さんは韓国と日本を行き来しながら練習を続けました。コロナ禍でも動画を送りアドバイスを受け、自己研鑽を怠ることがありません。これが、東京オリンピックでのメダル獲得につながったのです。
「試合当日、キム先生から電話があり『今日はアンちゃんの日だよ』と言われたのを覚えています。
本当に、そのとおりになりました。
試合直前は「今⽇は⾃分の⽇だ」と感じながら挑むことができたと安藤さんは語ります。メダルを獲得した瞬間は、⾃分の頑張りだけでなく、多くの方の応援や教えが形になったと感じたそうです。
メダルは、結果以上に、周囲の⽀えに報いることができた感謝の気持ちの証。これまで⽀えてくれた⽅々への思いがつまった、本当に⼤切なものだと感じていると語る安藤さんの目は、とても優しく輝いていたのが印象的です。
メダル獲得までの道のりには、安藤さん本人の努力はもちろん、周囲の支えがありました。安藤さんだからこそ伝えられる「人への伝え方」「心の準備の仕方」を、聴いてみてはいかがでしょうか。
新たな挑戦

オリンピアンとなった安藤さんは、次大会のパリオリンピックにも挑戦しました。しかし、選考から外れてしまいます。
そこで2023年11月のレディースカップに挑戦することを決意します。59キロ級から55キロ級に減量し、日本記録更新に挑戦しました。
「所属が変わってから日本記録を作っていなかったんです。所属している企業の名前を出すことがアスリートとしての役割なので、一番早いのが日本記録だと考えました。」
簡単に引退する道を選ばないところに、安藤さんの強さが伺えますね。
安藤さんは試合に向け、キラキラと装飾されたコスチュームも新たに作成します。
「女子の人口を増やすにはどうしたらいいかと考えたとき、見た目にかわいいコスチュームがあれば、女子のモチベーションになるのではと思いました。」
メダルを獲得した自分だからこそできることだと考え、ゼロから企画し、作成に乗り出したと語る安藤さん。衣装制作を依頼する企業の選定から打ち合わせまで関わりました。
大会コスチュームはこだわり抜いたキラキラ仕様。
— 安藤美希子/Mikiko Andoh (@MikikoAndoh59) November 23, 2024
デザインをその通りに製作してくださり本当にありがとうございました🙇 pic.twitter.com/5d2Xfo5nth
引用:安藤美希子/Mikiko Andoh 公式X
コスチュームに対する反応はとてもポジティブで、女子選手はもちろん、運営側からも多くの質問を受けたそうです。ウエイトリフティングのみならず、女子競技会に変化をもたらすきっかけとなった試みとなったことでしょう。
さまざまな困難や挫折を乗り越えて新たな挑戦をした安藤さんは、見事、日本新記録を樹立しました。
受け継ぐ精神

現在は講演活動や若⼿選⼿の育成に取り組んでいる安藤さん。
加藤先生もキム先生も、常に前を向いて関わる人たちを良くしようという精神を持っていました。その姿を間近でみて指導を受けていた安藤さん自身も「そうなりたい」と思うようになったのです。
「関わる人たちが良くなってほしい。ウエイトリフティングや私の講演などで何かを伝えることで、誰かがより良くなってほしいという気持ちを、先生たちから受け継ぎました。」
安藤さんは、関わった人がそれぞれの⽬標に向かって、⼀歩前に踏み出すきっかけとなりたいと語ります。
「どんな困難があっても前を向いて取り組む⼒を届けたい」という強い気持ちで、若手選手に競技の楽しさや可能性を伝え、⾃信を持って⾃分の道を切り開くサポートを続けています。
加藤先生やキム先生との出会い、そして幾多の挫折と栄光を経験してきた安藤さん。その豊かな経験と前向きな姿勢は、多くの人々に勇気と希望を与えています。
ご指摘ありがとうございます。確かに、作成したまとめには元のインタビュー内容と重複している要素があります。既存の内容を踏まえつつも、新たな視点を加えた修正版を作成します。
アスリートの強さを、あなたの明日へ

オリンピックメダリストとして輝かしい実績を持つ安藤美希子さん。しかし、その真の魅力は競技の結果だけでなく、挑戦し続ける姿勢と人としての温かさにあります。
偶然の出会いから始まったウエイトリフティングの道のりで培われた「困難を乗り越える力」「目標に向かって踏み出す勇気」「周囲との絆を大切にする心」—これらは、ビジネスや日常生活においても私たちが必要としている普遍的な力ではないでしょうか。
安藤さんの講演には、トップアスリートならではの経験と洞察が凝縮されています。メダルの重みを超えた人生の学びが、あなたや組織の新たな一歩を後押しするでしょう。
講演会や研修会の開催をご検討中の方はぜひ一度講演サーチの無料相談をご活用ください。
安藤さんの言葉があなたの心に響く、価値ある時間をお約束します。
INTERVIEWEE

千葉県ウエイトリフティング協会所属アスリート
ウエイトリフティング選手
オリンピアン/メダリスト
アスリート/コーチ
安藤さんは安全大会向けの講演会も可能です。講演サーチの「安全大会講師ガイドブック」には、今回のインタビューのダイジェスト版や安藤さんの講演会情報が掲載されていますのでぜひご覧ください。(お問い合わせ・資料請求無料)