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【2024年(令和6年)最新】人材育成に使える!人材教育や研修に活用できる補助金・助成金一覧

本記事では企業の人材育成を後押しする補助金・助成金制度について詳しく説明します。国や自治体が用意している人材開発支援助成金やキャリアアップ助成金、スキルアップ助成金など主要な制度の内容を分かりやすくご紹介。
対象者の条件や支給額、申請の注意点なども丁寧にお伝えします。

人材育成に取り組みたいけれどコストが気になる……

人材育成に使える補助金や助成金はあるの?

あります!
2024年(令和6年)でも申請できる補助金・助成金の最新情報をチェックして、人材教育や研修に活用しましょう!

費用に不安がある場合でも、補助金や助成金の制度をうまく活用すれば、経費の負担を軽減したうえで質の高い教育のチャンスを従業員に提供できます。今回は、国や自治体が提供する助成金の種類や申請方法などを分かりやすくまとめました。人材育成に悩む事業主の方は、ぜひ参考にしてください。

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【2024年(令和6年)最新】人材育成に使える!人材教育や研修に活用できる補助金・助成金一覧

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人材育成の補助金・助成金について


2024年現在、政府は新しい資本主義の一環として「人への投資」を掲げています。「人への投資」とは、従業員一人ひとりの能力や資質を高めることで、企業全体の生産性や付加価値を向上させようとする考え方のことです。

政府が掲げる「人への投資」により、人材育成に関わるさまざまな補助金・助成金制度が用意されています。

人材育成補助金・助成金の概要

従業員の専門性や生産性の向上は企業の発展に欠かせません。しかし、研修の実施には多額の費用がかかります。このような課題を解決するために、国や自治体では人材育成の補助金・助成金制度を設けています。制度の活用により、企業は費用面での心配をすることなく従業員向けの研修を実施できます。

補助金・助成金の対象となるのは、従業員の能力開発やスキルアップに関わる取り組みです。事業主は制度の内容を理解し、会社の成長戦略に合わせて上手に活用することが重要です。適切な制度を選択し申請することで、人材育成が実現し、結果として企業の競争力強化にもつながります。

補助金と助成金の違い

補助金と助成金には、主に3つの違いがあります。

・管轄の違い
・受給のしやすさの違い
・目的の違い

まず管轄の違いです。一般的に、助成金は厚生労働省が、補助金は経済産業省が管轄となり審査や支給が行われます。いずれの場合も、一定の条件を満たす必要があります。

次に受給のしやすさの違いです。助成金は受給の条件を満たせばほとんどの場合で受給できますが、補助金は申請しても必ずしも受給できるわけではありません。

また、目的にも違いがあります。助成金は主に雇用環境や労働条件の改善を目的としており、具体的には従業員の新規雇用や教育訓練、職場環境の整備などに対して支給されます。一方で補助金は、新規事業の立ち上げや拡大、地域経済の活性化、社会貢献につながる取り組みを後押しするのが主な目的です。

このように、助成金と補助金では違いがあることを覚えておきましょう。
 
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人材育成に使える補助金・助成金制度一覧


人材育成に活用できる補助金・助成金制度は、主に以下3つです。

【人材開発支援助成金】
従業員の職業能力開発を支援するために職業訓練などにかかる費用の一部を助成する制度
【キャリアアップ助成金】
非正規雇用労働者の処遇改善や正社員登用を支援する助成金制度
【スキルアップ助成金】
東京都の中小企業を対象に、職業訓練にかかる経費の一部を助成する制度

それぞれの制度の条件や、支給額について解説します。

人材開発支援助成金


人材開発支援助成金PR動画(厚生労働省 キャリア形成・リスキリング推進事業チャンネル)

人材開発支援助成金は、企業や事業主が従業員に対して実施する教育訓練や人材開発の取り組みにかかる経費の一部を助成する制度です。

この助成金制度には、以下7つのコースが用意されています。

1.人材育成支援コース
2.教育訓練休暇等付与コース
3.人への投資促進コース
4.事業展開等リスキリング支援コース
5.建設労働者認定訓練コース
6.建設労働者技能実習コース
7.障害者職業能力開発コース

各コースの内容や条件について詳しく解説していきます。

最新情報は厚生労働省の公式サイトからご確認ください。
人材開発支援助成金(厚生労働省)

1.人材育成支援コース

人材育成支援コースは、従業員が業務で必要なスキルを身に付けるための訓練経費や賃金の一部を助成する制度です。対象となるのは、職場内で行うOJT訓練や、厚生労働省から認定を受けた実践的な職業訓練などです。

企業の規模などによって異なりますが、最大で訓練経費の7割まで助成金を受給できます。

従来あった以下3コースが、2023年4月に統合され人材育成支援コースになりました。

・特定訓練コース
・一般訓練コース
・特別育成訓練コース

人材育成支援コースの対象となる訓練や、受給条件などは以下の通りです。

対象訓練 経費の助成率 助成される賃金額 OJT実施助成
人材育成訓練 45~70%
(30~70%)
760円
(380円)
認定実習併用職業訓練 45%
(30%)
760円
(380円)
20万円
(11万円)
有期実習型訓練 60~70% 760円
(380円)
10万円

※()は中小企業以外の場合

2.教育訓練休暇等付与コース

教育訓練休暇等付与コースは、従業員の自発的な教育訓練を支援するためのコースです。有給の教育訓練休暇制度を導入し、労働者が有給や休暇を利用して訓練を受けた場合に助成金が支給されます。

具体的な受給条件や助成額については以下の通りです。

対象訓練 受給条件 助成される経費 助成される賃金額
教育訓練休暇制度 3年間で合計5日以上、年次有給休暇とは別に有給の教育訓練休暇を設ける 30万円
長期教育訓練休暇制度 年次有給休暇とは別に、有給または無給で30日以上の長期休暇を付与する 20万円 6,000円
教育訓練短時間勤務等制度 所定の労働時間を30回以上短縮するか、または労働時間そのものを免除する 20万円

教育訓練休暇等付与コースは2024年3月現在、2026年度までの期間限定助成となっているため注意が必要です。

3.人への投資促進コース

人への投資促進コースは、デジタル人材や高度人材の育成や、従業員が自発的に行う訓練、サブスクリプション型訓練などを実施した場合に助成される制度です。

具体的な対象訓練や助成率などは以下の通りです。

訓練名 経費の助成率 助成される賃金額 OJT実施助成額
高度デジタル人材訓練 75%
(60%)
960円
(480円)
成長分野等人材訓練 75% 960円
情報技術分野認定実習
併用職業訓練
60%
(45%)
760円
(380円)
20万円
(11万円)
定額制訓練 60%
(45%)
自発的職業能力開発訓練 45%
長期教育訓練休暇等制度 20万円 6,000円
※30日以上の連続休暇取得の場合

※()は大企業以外の場合

なお、こちらのコースも2026年度までの期間限定助成となっています。申請が必要な事業主の方は、早めの検討や準備をしましょう。

4.事業展開等リスキリング支援コース

事業展開等リスキリング支援コースでは、企業が新規事業へ進出する際、新しい分野で必要となる知識や技術を学ぶための訓練にかかる経費などの一部を助成します。OFF-JTによる訓練であることや、訓練時間が10時間以上などの条件があります。

条件を満たした場合に、以下の助成が適用されます。

経費の助成率 助成される賃金額
75%
(60%)
960円
(480円)

※()は中小企業以外の場合

eラーニングや定額制の訓練も助成の対象となります。なお、こちらのコースも2026年度までの期間限定助成となっているためご注意ください。

5.建設労働者認定訓練コース

建設会社などが実施する認定職業訓練や、指導員養成のための研修費用の一部が助成の対象となります。また、既に建設現場で働く従業員が、有給で資格取得のための訓練を受講する場合の賃金についても、一定の割合が助成されます。

対象となる訓練や具体的な助成賃金額などは以下の通りです。

対象訓練 助成される経費 助成される経費
職業能力開発促進法が定める認定職業訓練または指導員訓練のうち、規定された建設関連の訓練 助成対象経費の1/6 3,800円
(1日あたり)

対象となるのは、中小建設事業主と専任の雇用管理責任者です。ご自身が対象で、業務に必要な建設関連の知識・技術を従業員に習得させたいとお考えの場合は、こちらの助成金制度を活用しましょう。

6.建設労働者技能実習コース

建設労働者技能実習コースは、建設業界で働く人材の育成と技術の継承を後押しするのを目的としています。建設会社などが、従業員に対して技能講習などを受講させた場合に、その経費の一部を国が助成します。

対象訓練は、職業能力開発促進法が定める認定職業訓練または指導員訓練のうち、規定された建設関連の訓練です。

具体的な助成の内容は、以下の通りです。

経費助成
雇用保険被保険者数20人以下 助成対象の75%
雇用保険被保険者数21人以上 助成対象の70%(45%)
女性建設労働者に技能実習を行う場合 助成対象の60%

※()は35歳以上の労働者の場合

 

賃金助成(1日あたり)
雇用保険被保険者数20人以下 8,550円
雇用保険被保険者数21人以上 7,600円

 

賃金向上助成・資格等手当助成
経費助成の支給が決まっている場合 助成対象の15%
賃金助成の支給が決まっている場合
+
雇用保険被保険者数20人以下
2,000円(1日あたり)
賃金助成の支給が決まっている場合
+
雇用保険被保険者数21人以上
1,750円(1日あたり)

 

7.障害者職業能力開発コース(2024年3月末で廃止、4月以降は「障害者能力開発助成金」)

障碍者職業能力開発コースは、障害者の方々の職業能力開発や向上、および安定した雇用の実現を同時に目指す制度です。事業主などが障害者向けの職業訓練施設を設置・運営する場合に、その費用の一部を国が助成します。
こちらのコースは2024年3月末で廃止され、4月以降は「障害者能力開発助成金」となります。また支給業務の管轄は、厚生労働省から独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構へ変更となるため、ご注意ください。

具体的なコース内容は以下の通りです。(2024年3月現在)

対象者 助成額
(施設設備の設置など)
助成額
(運営費)
身体障害者
知的障害者
精神障害者
発達障害者
高次脳機能障害のある者
難治性疾患を有する者

上記に該当する方で、ハローワークで求職の申し込みをしており、かつハローワーク所長が職業訓練を受ける必要があると認めた方
施設設備の設置などにかかった費用の75%

<重度障害者など>
訓練への出席が8割以上:運営費の80%

訓練への出席が8割未満:運営費の80%×受講時間数/訓練時間数

<重度障害者以外>
訓練への出席が8割以上:運営費の75%

訓練への出席が8割未満:運営費の75%×受講時間数/訓練時間数

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、企業が非正規雇用の従業員に対して積極的な処遇改善を行った場合に、その費用の一部を国が助成する制度です。具体的には、非正規社員を正社員として登用したり、賃金水準を引き上げたりする取り組みが対象となります。

企業は従業員の雇用形態や処遇を改善することで、優秀な人材の定着や生産性の向上に期待できるでしょう。

この助成金制度には、以下の6コースがあります。

・正社員化コース
・障害者正社員化コース
・賃金規定等改定コース
・賃金規定等共通化コース
・賞与・退職金制度導入コース
・短時間労働者労働時間延長コース

ここでは上記コースのうち、特に活用しやすい「正社員化コース」「賃金規定等改定コース」の詳細を解説します。

最新情報は厚生労働省の公式サイトからご確認ください。
キャリアアップ助成金(厚生労働省)

正社員化コース

正社員化コースは、企業が非正規雇用の従業員を正社員として雇用する際に活用できる助成制度です。具体的な助成内容は以下となります。

企業規模 <正社員化前の契約形態>
有期雇用
<正社員化前の契約形態>
無期雇用
中小企業 57万円 28万5,000円
大企業 42万7,500円 21万3,750円

上記は1人あたりの助成額となります。また、1つの年度で1事業所あたりの上限人数は20人までとなりますので、申請の際はご注意ください。

賃金規定等改定コース

企業が非正規社員の賃金規定を見直し、賃金アップなどを実施した場合に助成金が支給されます。助成の具体的な内容は、以下の通りです。

企業規模 <賃金引上げ率>
3%以上5%未満
<賃金引上げ率>
5%以上
中小企業 5万円 6万5,000円
大企業 3万3,000円 4万3,000円

上記は1人あたりの助成額となります。また、1つの年度で1事業所あたりの上限人数は100人までとなります。

スキルアップ助成金

スキルアップ助成金は、東京都内の中小企業などが短時間の職業訓練を実施する際に、助成金を支給する制度です。これまでご紹介してきた助成制度は厚生労働省が管轄していますが、スキルアップ助成金の管轄は公益社団法人です。

申請できる事業主の条件は以下の通りです。

産業分類 資本金の額 常時使用する従業員数
小売業・飲食店 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
上記以外の産業 3億円以下 300人以下

このほかにも、事業協同組合や事業協同小組合などで、団体の構成員の2/3以上が中小企業の団体も対象となります。

助成の対象となる訓練の条件は、以下の通りです。

社内型スキルアップ助成金 民間派遣型スキルアップ助成金
申請者 中小企業・団体 中小企業
訓練時間 3時間以上12時間未満 3時間以上20時間未満
訓練場所 東京都内 東京都内
修了者数 2人以上 1人以上
訓練の実施方法 集合型訓練および
同時かつ双方向のオンライン訓練
集合型訓練

支給額は以下の通りです。

社内型スキルアップ助成金 民間派遣型スキルアップ助成金
助成対象受講者数×訓練時間数×730円 助成対象受講者1人1コースあたり受講料など(税抜き)の50%

スキルアップ助成金には、ほかにも細かい条件などがあります。詳しくは、公式Webサイトをご確認ください。

参考:社内型スキルアップ助成金・民間派遣型スキルアップ助成金公式Webサイト

 

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人材育成補助金・助成金申請の注意点


人材育成や研修に活用できる助成金制度は複数ありますが、申請の際には注意すべき点が3つあります。

・目的や対象者の確認
・申請期限の確認
・提出書類の確認や準備

上記の注意点を1つずつ解説します。

目的や対象者を確認する

各助成金には、その目的や受給対象者が明確に定められています。自社の人材育成の目的と合っているか、従業員が条件を満たしているかを事前に確認しましょう。

申請期限を守る

助成金制度にはそれぞれ申請期限が設けられており、期日を過ぎると受け付けてもらえません。助成金制度の申請時には、スケジュールを立てて書類の準備を進めることが重要です。

遅れてしまうと、助成金の受給ができなくなります。

提出書類の確認・準備をする

申請時に提出が求められる書類は、訓練の計画書や助成制度への申請書など多岐にわたります。申請したい助成金制度にはどのような書類が必要かを確認し、すべて揃えましょう。

書類に不備があれば、申請が受理されない可能性が高くなります。

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人材育成に役立つ助成金制度は多くありますが、制度の目的や受給対象者を確認し、自社のニーズに合った制度を選ぶことが大切です。助成金制度をうまく活用すれば、費用面の心配を軽減しつつ、従業員に質の高い研修の機会を与えられます。企業の競争力強化に向けて、ぜひ積極的に補助金・助成金を活用しましょう。

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