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厳しくもあたたかい活性化された組合を創るコミュニケーション【梶浦正典講師特別コラム】

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厳しくもあたたかい活性化された組合を創るコミュニケーション【梶浦正典講師特別コラム】

執筆講師

梶浦 正典 かじうら まさのり
梶浦 正典(かじうら まさのり)

ビジネス心理コンサルティング株式会社 主席コンサルタント

こんにちは。ビジネス心理コンサルティング株式会社の梶浦正典です。
私はこれまで、数多くの労働組合の現場で、役員や支部長の皆さま、そして組合員の方々と直接お話をしてきました。
その中で常々感じているのが、「組合が元気なところには、必ず“信頼できる人”がいる」ということです。

今回は、“厳しくもあたたかい組織”を育てるために、私たちは日々どのようにコミュニケーションと向き合えばよいかをお伝えしたいと思います。

組合の“空気”は、たった一人の言葉で変わる

「組合なんて、意味があるのか?」
そう口にする人もいます。ですが、同時に「前向きな言葉をかけてもらって救われた」と話す組合員も確かに存在します。

私が講演でよく紹介するのが、心理学者カール・ロジャースの言葉です。

『この世の中にたった一人でいい。
そばにたたずんで、理解しようとしてくれる人がいるならば、
人はどんな困難も耐えられるだろう。』

この“たった一人”になることが、組合役員や支部幹部に求められる、最も大切な役割だと私は思っています。

厳しいだけでは、信頼は得られない

組織には“厳しさ”が必要です。
ルールを守る、努力を重ねる、目標に向かって粘り強く取り組む――こうした文化がなければ、組合活動も成り立ちません。

しかし、厳しさだけでは人はついてきません。
本音を隠し、建前だけのやり取りが増え、次第にエネルギーは失われていきます。

重要なのは、厳しさの裏に「あたたかさ」があるかどうか

「この人は厳しいけれど、自分のことを本気で考えてくれている」
「叱られたけれど、ちゃんと見てくれている」

そう思える関係があるからこそ、組合員は信頼を寄せ、組織の一員であることに誇りを持てるのです。

組織を活性化させる“ひと言”の力

コミュニケーションには、大きな設備も予算も必要ありません。
ただの“ひと言”が、人の気持ちを大きく変える力を持っています

たとえば、会議終わりにかけた「今日の発言、とても良かったよ」のひと言。
あるいは、悩んでいそうな表情の組合員に「最近、どう?」と声をかけるひと言。

こうした何気ないひと言が、「ちゃんと見てくれている」「自分はここにいていいんだ」という感覚を生みます。
そしてこの感覚こそが、“活性化された組合”の土台なのです。

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厳しくて優しい人が、組織を引っ張る

私が出会ってきた「信頼される組合役員」の共通点は、“厳しさ”と“優しさ”のバランスを持っていることでした。

・ルールには厳格だが、悩みには親身に耳を傾ける
・妥協しないが、努力を見逃さずに認める
・問題が起きれば責任を持って対応するが、人の痛みには敏感である

こうした人物像は、リーダーシップを自然と生み出します。
そして、そのリーダーの姿勢が、組織全体の空気をつくっていくのです。

「活性化された組合」とは、“安心してぶつかり合える組織”

私が考える「活性化された組合」とは、単にイベントが多くにぎわっているとか、発信が活発だという表面的なことではありません。

本当の意味で活性化している組合とは、「どんな立場の人でも本音で語り合える」「意見の違いを恐れずぶつけ合える」そんな組織です。

そこには、メンバー一人ひとりが「自分の声が受け止められる」「ここでなら話しても大丈夫」という“心理的安全性”があり、立場や年齢、経験年数を問わず自由に意見を交わせる空気があります。
たとえ考えが違っても、その違いを排除するのではなく「まず聴こう」「まず受け止めよう」とする姿勢が根付いているのです。

活性化された組合は、単に衝突を避ける組織ではなく、安心して衝突できる組織です。
衝突の先にある理解、対話の積み重ねの中でこそ、深い信頼関係が育まれます。

本音で話し合い、時にぶつかり合いながらも、最終的には「同じ方向を向いている」と感じられる――そんな組織こそが、これからの時代に求められる、真に強い組合の姿だと私は考えています。

最後に:組合は、人と人がつながる場所である

時代が変わり、組合の役割も変わりつつあります。
しかし、どんな時代であっても、人と人が支え合う場所であるという本質は変わりません。

「誰かのことを、ちゃんと見ている」
「必要なときに、そっと寄り添える」
「厳しさの中にも、あたたかさを忘れない」

こうした姿勢がある組織は、自然と人が集まり、強くしなやかな組合に育っていきます。

厳しくもあたたかいコミュニケーションを、ぜひ今日から意識してみてください。
それが、明日の組合を変える一歩になると、私は信じています。

 

執筆講師

梶浦 正典 かじうら まさのり
梶浦 正典(かじうら まさのり)

ビジネス心理コンサルティング株式会社 主席コンサルタント

 

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