やる気を奪う上司と部下の本気に火をつける上司の違い!【モチベーションマネジメント】の意義と重要性
最近はますます手が遅くなっているんですが…。
もしかして「やる気を奪う上司」になっていませんか?
仕事を選ぶ基準は人それぞれですよね。多くの場合、生活するために仕事をしたり、社会貢献したいという気持ちから仕事を通して価値を提供しています。しかしながら、その仕事を「続けられるかどうか」はわかりません。
人が仕事を「頑張ろう」と思うためには、やる気やモチベーションが不可欠です。やる気を持って仕事に取り組めてこそ、業務効率が上がり、組織活性化が実現できます。
今回は、組織の成長速度を左右するやる気・モチベーションについて詳しく解説します。
モチベーションとは
目次
「モチベーション(motivation)」とは、人が行動する理由となるものです。ビジネスにおいては、従業員のモチベーションを高めるために「モチベーションマネジメント」が行われています。モチベーションマネジメントは、「動機づけ」とも呼ばれます。
モチベーションマネジメントの目的は、企業の生産性や効率を高めるために、従業員に動機づけをしてやる気を引き出し、望ましい行動を取るように導くことです。
高いモチベーションを持つことは、
・目標達成
・生産性向上
・従業員満足度の向上
など、ポジティブな結果を生みます。
一方、低いモチベーションは、
・業績低下
・燃え尽き症候群(バーンアウト)
の原因となることもあります。
したがって、企業は個人のモチベーションを理解し、それを高める方法を模索することが重要です。
組織の成長と従業員のやる気の関係
従業員一人ひとりのモチベーションが、組織全体の成果にどれだけ影響するかを考えると、その重要性がよくわかります。
モチベーションが高まれば、それは顧客へのサービスの質の向上や、継続的な業績の向上につながります。逆に、モチベーションが低下すれば、業績の低下や顧客満足度の減少、組織の競争力の喪失へとつながるでしょう。
企業が現代の競争社会で成長を続けるためには、従業員のモチベーションを継続的に維持し、向上させる取り組みは避けては通れない課題となっているのです。
部下のやる気を奪う上司の特徴9選
部下のモチベーションマネジメントを行う重要性を知っていても、つい部下のやる気を奪うような言動をしているケースは多いものです。
部下のやる気を奪う上司の特徴を9つ紹介します。
コミュニケーションの欠如
適切なフィードバックを提供せず、部下の意見や感じていることを無視する傾向があると、部下は「自分を見てくれていない」と感じます。そのため、頑張る意味を見いだせずやる気が失われてしまいます。
過度なマイクロマネジメント
部下の業務内容や仕事の進め方に、過度に細かい指示出しをしたり監視したりするのは、好ましくありません。
何でも指示を出していると、部下が「言うことを聞いてればいい」というスタンスになって自主性を失う可能性があります。また、自ら考えて行動する機会を奪うため、本来の創造性を抑え込んでしまうことにつながります。
公平性の欠如
複数の部下を抱えている上司は、常に公平でなければなりません。部下ごとに待遇や評価の仕方が変わって一貫性がないと、周囲の不満をつのらせてしまいます。
個人的な好みで特定の部下を優遇すると、それ以外の人材は「成果を出しても意味がない」と感じて仕事に対するモチベーションが下がっていくでしょう。
批判的・否定的な態度
常にネガティブなフィードバックばかりを与え、部下の成果や努力を評価しないケースは意外と多いものです。
「より良くなってほしい」という思いからの指摘であったとしても、ネガティブな言葉で伝えられると、部下は自身を否定されたように感じてしまいます。
指示が不明確
部下に何をしてほしいのか、どのような姿勢で取り組んでほしいのかを明確に伝えられていない場合、部下が混乱することがあります。指示や意志共有が不十分な状態では、目指すべきゴールがわかりません。
その結果、何をすればいいかわからず仕事に向き合おうという意欲が薄れていきます。
個人の成長やキャリアの無視
企業に目指すビジョンや理念があるように、従業員一人ひとりにも将来のキャリアビジョンや希望があるものです。それに理解を示さず、学びの場やスキルアップの機会を与えない環境は、部下の離職を招きかねません。
部下のキャリアや目標をヒアリングしたり、目標達成のための教育をしたりしない上司は、部下のやる気を奪います。
過度なプレッシャーをかける
「まだできていないのか」「前も言ったのに」など、精神的な負担となるような言葉をかけると、部下はのびのびと仕事に取り組めません。
プレッシャーをかけすぎることはパワハラにつながりますし、部下を過労状態やうつ病などの精神疾患に追い込む可能性があるため注意が必要です。
プライベートへの介入
部下のプライベートな問題やライフスタイルに過度に介入し、プライバシーの侵害をする上司は敬遠されます。誰しも日常の雑談のなかで自己開示するのは良くても、無理やり聞き出されるのは良い気持ちにはなりません。
プライベートに介入されると、上司と顔を合わせるのが嫌になっていくでしょう。その結果、職場に行くのが億劫になりやる気が失われていきます。
リーダーシップが不足している
頼れる上司がいない環境は、会社への不信感にもつながりかねません。大きなミスや問題が起きたとき、周囲を引っ張って問題解決にあたるべき上司が、責任転嫁したり自身では指示出しをしなかったりするのは危険です。
リーダーシップの不足は、部下を不安にさせ、転職を意識させる一因だといえるでしょう。
部下の本気に火をつける上司の特徴9選
部下のやる気を奪わないためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
ここでは、部下のやる気を奪うことなく、やる気を引き出せる上司の特徴を紹介します。
明確なビジョンと指示出し
仕事に集中して取り組むためには、一つ一つの業務の目的が明確であると良いでしょう。モチベーションマネジメントが上手な上司は、目的やビジョンの伝え方に優れています。
明確な指示とゴールが提示されることで、部下は自分がやるべきことを正確に把握し、認識のずれなく作業を進められます。
適切なコミュニケーションが取れる
部下との関係性が良好であれば、部下の性格やライフスタイルを踏まえた対応が可能となります。やる気を引き出せる上司は、部下との適切なコミュニケーションをとり、彼らの意見や悩みを真摯に受け止めるという特徴があります。
過度に関わらなくても、あまりにビジネスライクな関係になりすぎないバランス感が重要です。
公平性と透明性がある
全ての部下に公平かつ透明な評価や待遇を提供する上司は、信頼を獲得します。特に信頼されている上司は、評価基準が明確で、部下にもその基準を伝えているケースが多いでしょう。
認知と賞賛を欠かさない
誰もが自分の頑張りを「認められたい」と思うものではないでしょうか。モチベーションマネジメントを身につけた上司は、適切な頻度で部下の努力と成果を認めてくれます。
さらに、適切なタイミングでインセンティブを与えるなど、部下が仕事に打ち込む動機を与え続けます。
個人の成長をサポート
部下のキャリアの成長や職業的な目標をサポートし、教育や研修の機会を提供する上司は、部下から支持されやすいでしょう。
「自分のことを考えてくれている」と感じる相手(上司)のために、部下はより一層仕事に取り組んでくれるかもしれません。
リーダーシップがある
問題や危機が発生した際に冷静かつ迅速に対応し、部下をリードする存在は、部下にとって大きな安心材料となるでしょう。
大切なのは「この人についていけば大丈夫」と感じられる存在であることです。
自ら模範となる行動
すべてを部下に任せず自ら行動する上司は、部下の良いお手本となってくれます。行動や姿勢で周囲の模範となり、さまざまなシーンで部下に良い刺激を与えてくれるはずです。
自主性を尊重する
上司からすると、部下がしっかりと仕事をミスなくできているかは気になりますよね。しかし、あまり監視しすぎたり指示出ししすぎるのは危険です。
部下が自ら考えて工夫しながら仕事に取り組むには、上司が過度に干渉しないようにしましょう。それにより、自分の能力を試す機会を得た部下が仕事を楽しめるようになります。
他者の意見を柔軟に受け入れる
古い考えに固執していない上司は、部下のやる気を高めてくれます。新しいアイデアを柔軟に受け入れ、部下の「やってみたい」思いを尊重してくれる環境は、部下にとっては大きなやりがいとなるでしょう。
モチベーションマネジメントのカギは2つ
マネジメント層の中には、部下の成長を願ってこそ「やる気を高めないと」と考え、キツく言い過ぎてしまう人がいます。「なんとかしてモチベーションアップしなければ」という気持ちが強すぎると、こうした事態が起こり得ます。
「これで私が伝えるのは何回目?」
「前にも同じことを言ったはずなんだけど」
「何度伝えたら、わかるの?」
育成に携わる人であれば、このようなセリフを一度は言ったことがあるのではないでしょうか。または、言われた経験があるかもしれませんね。
部下には多くの課題がありますが、急いで一気に解決しようとすると育成に失敗する可能性があります。
モチベーションマネジメントを成功させるカギは、
・量
・優先順位
のたった2つです。
ここでは、モチベーションマネジメントを成功させる2つのカギについて解説します。
量
1つ目の「量」とは、指導する量を絞るということです。
全ての課題を解決できたら素晴らしいのですが、まだ部下の能力はそこまで至っていない可能性があります。部下の能力に合わせて、解決可能な範囲で「量」を定める必要があるでしょう。
まとめて解決を図るのではなく、複数の課題を見つけたら1つずつ取り組んでいくことをおすすめします。
優先順位
2つ目の「優先順位」とは、影響度と難易度から取り組むべき業務の順番を決めることです。
モチベーションの維持には、小さくても成功体験を重ねることが欠かせません。難しい課題に取り組んで失敗したら、部下は自信を失い仕事に取り組みにくくなる可能性があります。
優先順位は、より影響度が高く難易度が低いものを上にしましょう。事業や部下にとって大きな影響を与えつつも成功しやすい課題から取り組めば、部下の変化や成長スピードを早められますよ。
モチベーションを知るには講演会がおすすめ
落ち着いたとはいえ、新型コロナウィルス感染症の影響でいまだ先行き不透明な現代。
・今までの手法が通用しない
・社内の空気もよどんでいる
と感じている企業も少なくありません。
こういうときこそモチベーション講演で、社内の雰囲気を切り替えてみてはいかがでしょうか。講演サーチは、社員一人ひとりのモチベーションアップはもちろんのこと、企業の活性化につながる講演講師をご提案いたします。
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モチベーションマネジメントでもう部下のやる気を失わせない!
部下のやる気がない、期待以下だとがっかりするとき、一度立ち止まって考えてみましょう。「上司である自分の言動が、部下のやる気を奪っていなかったか」と。
部下の本気に火をつけられるのは、日頃の関わり方が大きく影響します。まずはなぜやる気がなくなっているのか、どうしたらやる気が出るのかをじっくり観察する必要があるでしょう。
モチベーションを高める方法は人それぞれ。一人ひとりに適切な方法を見極めて、パフォーマンスの最大化を目指しましょう!