
講師特別インタビューvol.3【体験型学習の専門家・山崎清治氏】
講演サーチが厳選した講師への特別インタビュー。
講師特別インタビューvol.3は体験型学習の専門家・山崎清治(やまさきせいじ)さんにお話を伺いました。
20年以上にわたり、非日常体験を通じた人材育成に取り組んできた山崎清治氏。無人島プログラムやリアカープログラムなど、これまでに様々な教育プログラムをプロデュースしています。
無人島という極限の環境で得られる体験は、子どもたちをはじめ多くの人の心と人生に影響を与えていることでしょう。
山崎さんの講演会や研修プログラムは、身をもって学べるかけがえのない体験であり、もしかしたら人生そのものを変えるきっかけとなるかもしれません。
では、山崎さんはどのような思いで人材教育と向き合っているのでしょうか?
講演サーチスタッフが、無人島で輝く太陽のように明るい、山崎清治講師の大切にしている考え方や今後の展望に迫ります。

笑顔と気づきを届ける魔法の講師、仲野綾花さん:人生の経験を力に変えて
目次
無人島は究極の「体験学習」の場!
「人が成長するためには、知識や技術を教わるだけでは不十分です。」
山崎さんはそう語り始めました。
現代社会では、SNSや動画を通して、実際に体験しなくてもさまざまな知識や疑似体験が得られます。そのため、失敗や対立、協力といった「リアルな体験」の機会が著しく減少しています。
そこで山崎さんが注目したのが、「無人島」という環境でした。
「無人島には何もありません。水も食べ物も、寝る場所さえも、すべて自分たちで確保しなければなりません。これほど自発的な行動を促す環境は他にないでしょう。」
山崎さんは毎年小中学生向けの無人島学校を開催していることで知られています。持ち込めるのは水とお米と調味料のみ。大人の助けもありません。
山崎さんは、この極限の状況こそが、人間の潜在能力を引き出し、真の成長を促す最適な場だとしています。
「無人島での体験は、ビジネスや日常生活における課題解決能力の向上にも直結するのです。」
小さな魚が教えてくれた大きな真実
山崎さんの目に涙が光ります。無人島学校に参加した、ある女の子の話です。
「一週間魚が全く捕れず、孤立しかけていた女の子がいました。
他の子たちは様々な役割を見つけていくなか、彼女はずっと海に入り続けていたんです。」
魚の獲り方を教えようと声をかけていたが、その度に拒否して一人で海に挑む日々。そして最終日、その女の子がついに小さな魚を捕まえた瞬間のことです。
「やっと自分の力でみんなの役に立てた」という彼女の言葉に、山崎さんは深い感動を覚えたといいます。
その際、「教えてもらってたらもっと早く獲れていたよ」と、余計なことを言ってしまったという山崎さん。それに対し、女の子は「その方が早いのはわかってた。でも自分の力でみんなの役に立ちたかった」と返したそうです。
「そのとき僕は泣き崩れてしまいました。自分で見つけたことで人の役に立つから、自己有用感が高まって、そこが居場所になっていく。そう教えてもらいました。」
この女の子にとって、小さな魚を獲った瞬間の光景と喜びは、忘れられない経験となったことでしょう。「自分も役に立っている」と実感した彼女が、どんどん自信をつけてより積極的に行動する様子が目に浮かぶようです。
自らができることを探し、チームに貢献する。
ビジネスにおいても、「役に立ちたい」という純粋な思いは、多くの人にポジティブな影響をもたらしてくれるでしょう。
コロナ禍がもたらした人間関係の危機
山崎さんは、新型コロナウイルス感染症の拡大が、人間関係に大きな変化をもたらしたことを実感したと話します。
なぜなら、無人島学校への参加理由がコロナ禍前後で変化したからです。
「以前は『サバイバル体験がしたい』『魚を捕りたい』といった理由が多かったのですが、今では『友達の作り方を身につけたい』という理由が半数以上を占めるようになりました。」
この変化は、現代の子どもたちが抱える問題を浮き彫りにしていると山崎さんは考えています。
「人との関わり方がわからない。これは単なるコミュニケーションスキルの問題ではありません。
自己肯定感の低下や、社会への不適応にもつながる重大な課題です。」
無人島での体験は、チームのなかで生活する力を習得させてくれます。チームにいる以上、避けることのできない人との関わり。
山崎さんの「チームビルディング研修〜無人島メソッドで強くて暖かい組織づくり〜」では、無人島研修のメソッドからチームづくりについて学べます。子どもたちだけではなく、多くのビジネスパーソンにとっても大切なことを、この研修で学んでみてはいかがでしょうか。
Z世代との向き合い方:二極化する若者たち
コロナ禍を経た子どもたちの変化から、ビジネス界で話題のZ世代について、山崎さんは鋭い洞察を示してくれました。
「Z世代は、主体性がある子とない子、できる子とできない子の差が極端です。しかし、これは生まれつきの能力差ではありません。
幼少期からの『体験』の質と量の差が、このギャップを生み出しているのです。」
Z世代との関わり方は、多くの企業や組織を悩ませているのではないでしょうか。
世代間ギャップやジェネレーションギャップとして、たびたび話題になる課題ですが、Z世代と向き合うポイントを山崎さんはこう考えます。
「彼らに足りないのは、自ら考え行動する機会です。組織の中でも、意図的に『体験』の場を設け、そこから学ぶサイクルを作ることが重要です。」
具体的には、振り返りの機会を設け、段階的に問いかけを深めていくことが必要だと語る山崎さん。
Z世代は、高いポテンシャルを持ちながら、体験不足から実力を発揮できていないケースが少なくありません。丁寧に体験・経験を積ませることで、Z世代の潜在能力を引き出すことができるでしょう。
チームビルディングの真髄:認められる場づくり
自身の講演や研修で意識していることについて、山崎さんはこう語ります。
「ただ聞くだけにならないように、必ず会話する時間をつくります。講演中に気になったら意見を隣の人に言えるくらい、フランクな雰囲気にして、話しやすい空間にすることを意識しています。」
リモートワークやテレワークが普及した昨今、相手の表情が見えない・意見を言えないことに悩む人は多くいます。だからこそ状況がわからない相手の行動を先読みして、お互いが相手のために主体的に動けるチームを目指すことが大切です。
相手のために動ける環境をつくるには、お互いに何をしているのかが「見える」、何を考えどのようなアイデアをもっているのか「言える」関係構築が欠かせません。
山崎さんの講演では、人と人との関わり方の基本から、組織が好循環を生み出すためのビジネス向けテーマまで幅広く学ぶことができます。
「みんなが生き生きと仕事をしていく職場、そして、成果も出すし、成長もしていく。そういう組織をつくるためのヒントになるお話ができればいいなと思っています。」
未来を拓く、教育の可能性
最後に、山崎さんは今後の展望について語ってくれました。
「子どもや若者をどう育てれば、その子が社会の中で自分らしく生きていけるのか、自分らしさを失わず伸ばす方法をこれからも伝えていきたいと思います。」
山崎さんの目は、若い世代への熱い期待と、未来への希望で輝いていました。
激しく変化する現代に生まれ育つ世代に対して、その時代に適した関わり方をしなければならないと山崎さんは考えています。
「私達がバージョンアップしながら、やっていかないといけません。これからも無人島で関わり続けながら、変化に敏感に、最新の情報をお届けしていきたいと思います。」
この言葉には、20年以上にわたって無人島教育に携わってきた山崎さんの、謙虚さと探究心が表れています。
あなたも「生きる力」を育む旅に出ませんか?
山崎さんの無人島学校は、単なる体験学習の場ではありません。それは、自分自身と向き合い、本当の「生きる力」を見出すかけがえのない財産です。
そして、その「生きる力」を育む理念は、ビジネスの世界にも大きな示唆を与えてくれます。自己有用感、主体性、チームワーク、心理的安全性。これらは、現代のビジネス環境で求められているスキルそのものではないでしょうか。
山崎さんの講演は、まさに無人島体験で得られる生きる力のヒントが凝縮されています。そこには、人生を変えるような気づきと感動が待っているのかもしれません。
「私は与えられた講演や研修の時間、必ず退屈させません。笑いがあり隣の人との交流があり学びがある。来てよかったと言っていただけるような、必ず満足していただけるような楽しい時間にします。」
という山崎さんの言葉には、講演ひいては人材育成に対する並々ならぬ熱意と自信が感じられます。
講演会や研修会の開催をご検討中の方はぜひ一度講演サーチの無料相談をご活用ください。
実りある講演をお約束します。
